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2014.12.15-12.21
ERIC
GOOD LUCK HONG KONG
19歳で日本に来てから17年。時間が並んだ。ときおりふと、自分はまだ香港人だろうか、もう日本人なのだろうかと迷う。「香港を撮ろう」と感じた。
偶然、民主化運動が始まった。よく見知った街並に初めての光景があった。その中心には台に載ったリーダーの若者がプレスの何十台ものカメラにリフトアップされて見えた。その周りには熱心な支持者の波また波。かき分けてゆくとやがて凪いだ境界、そこには祭りを遠巻きにしているような長閑さ。
凪の境界を一歩出れば、私のよく知る香港の日常が坦々と広がっていた。身に染み付いた記憶は上書き保存されず、むしろ現在に滲み上がってきて、未来を仄かに照らし出す…そう経験した。
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